子どもの不登校を防ぐ対策方法とは?親が知っておきたい原因や支援対策を解説

公開日: 2025年5月27日 更新日: 2025年5月27日

子どもからのSOSサインを見逃さず不登校を未然に防ぐ対策や不登校になった際に長期化させない対策を紹介します。親にとって不登校の子どもへの対応は難しいもの。本記事では、不登校の原因や専門家のサポートを受ける方法までまとめています。不登校対策の全体像を把握し、実践していけば子どもの未来を明るくするための手がかりになるでしょう。

不登校の主な原因とは?

出典:PIXTA

不登校の原因は子どもによって異なりますが、主に以下の要因(※)が挙げられます。

学校生活
家庭生活
本人の問題

これらの要因が複合的に絡み合って不登校につながることも多いため、子どもの状況をていねいに見極め、適切なサポートをすることが大切です

“文部科学省 不登校の現状に関する認識PDF”参照

 

不登校の対策方法5選

出典:PIXTA

不登校の対策方法は以下のとおりです。ここからはそれぞれのポイントを解説します。

子どもの活躍の場を設ける
不登校の兆候を見逃さない
不登校の状況や原因を把握する
学校やフリースクール連携をとる
復学に向けてサポートを続ける

 

1. 子どもの活躍の場を設ける

不登校対策として子どもの活躍の場を設けることは、子どもの自己肯定感を高め、社会性を育む上で大切です。具体的な例は以下のとおりです。

趣味や特技の発揮
家族との共同作業
地域活動への参加
家庭内での役割付与
自己表現の機会提供

小さな目標達成の経験を通じて、社会とのつながりを感じられることもあります。学校以外の場所で子どもが自己実現できる機会を提供し、復学を支援しましょう。

2. 不登校の兆候を見逃さない

不登校の兆候を見逃さないためには、子どもの日常生活や学校生活における微妙な変化に気づく必要があります。

主な兆候として以下のような兆候が挙げられます。

登校渋りの増加
身体症状の訴え
表情や態度の変化
生活リズムの乱れ
学業への態度の変化
学校に関する会話の変化
趣味や部活動への興味の低下

 

上記の変化に早期に気づき、適切な対応をとれば、不登校の予防や早期対応につながる可能性が高まります。親や教師が子どもの様子を注意深く観察し、変化に気づいたら、子どもとの対話を大切にしましょう。

3. 不登校の状況や原因を把握する

不登校の対策を始める前に、状況や原因を正確に把握する必要があります。子どもの様子をよく観察し、不登校のきっかけとなった出来ごとや、不登校が継続している理由が何かを探っていきましょう。

状況把握の際に大切なポイントは以下のとおりです。

子どもとの対話を大切にする
信頼関係を築きながら本人の気持ちや悩みをていねいに聞き取る

 

また、担任の先生や学校のカウンセラーとも連携し、学校での様子や専門家の見解も参考にして、より正確な状況把握につなげて行きましょう。

4. 学校やフリースクール連携をとる

不登校の対策には、学校やフリースクールとの連携が欠かせません。学校側と定期的に情報交換をおこない、子どもの状況や学校の対応方針を共有しましょう。

担任の先生や養護教諭、スクールカウンセラーなど、複数の関係者と協力体制を築くことも大切ですが、フリースクールの利用もおすすめです。フリースクールでは、個々の子どもに合わせた柔軟な学習支援や心のケアが受けられます。

学校復帰を目指す場合も、フリースクールでの経験が自信につながるケースもあるため、子どもの状況に応じて、適切な支援の場を選択し、連携を深めていきましょう。

5. 復学に向けてサポートを続ける

復学を目指す際、長期的な視点でのサポートが大切です。子どもの気持ちに寄り添いながら、無理のないペースで学習習慣を取り戻していきます。

学習習慣を取り戻す際は、家庭学習や通信教育などのオンライン学習を活用して学力を維持や向上を図りましょう。同時に、規則正しい生活リズムの確立や、趣味や運動を通じた心身のリフレッシュも大切です。

復学への不安を和らげるため、本人の同意のうえで段階的な登校(保健室登校や別室登校など)を試みるのも効果的です。

親が知っておきたい不登校支援対策

出典:PIXTA

不登校の子どもを持つ親が知っておきたい対策やサポート内容は以下のとおりです。

子どもの状況や不登校の原因を正確に把握する
子どもとの対話を大切にして信頼関係を築いていく
本人の気持ちや悩みを丁寧に聞き取るようにする
学校の先生やカウンセラーとも連携して専門家の意見も取り入れる
子どものペースを尊重しながら無理のない範囲で学習習慣を維持する
教育支援センターやフリースクールなど、適切な支援の場を選択する

 

家庭学習やオンライン学習を活用すれば、学力の維持・向上が期待できます。子どもに合わせた柔軟な学習支援や心のケアが受けられるようにサポートしましょう。

 

学期の始まりの不登校対策

出典:PIXTA

新学期を迎える季節や夏休み明けの時期は、急に生活スタイルが変わることで不安に感じる子どもは少なくありません。ここでは4月と9月の学期始まりに向けた不登校のこどもへのサポート対策を紹介します。

4月の新学期に向けた対策

新学期は不登校の子どもにとって不安を感じる時期です。4月の新学期に向けた対策は以下のとおりです。

子どもの気持ちに寄り添う
不安や心配事を親身に聞く
事前に学校見学や担任の先生との面談を実施する
春休み中から少しずつ学校生活に合わせた生活リズムを整えていく

 

子どもの興味関心を生かした活動を取り入れ、学校生活に前向きな気持ちを持てるよう支援しましょう。学校と連携して、段階的な登校計画を立てるのもおすすめです。

9月の夏休み明けに向けた対策

夏休み明けは、生活リズムの乱れから不登校になるリスクが高まる時期です。9月の新学期に向けた対策は以下のとおり。

学校行事や補習へ参加する
就寝・起床時間を徐々に学校生活に合わせていく
夏休みの宿題を計画的に進め、学習習慣を維持する
担任の先生との定期的な面談などを通じて、学校とのつながりを保つ
教育支援センターやフリースクールなどの支援機関を利用して学習のサポートを受ける

 

夏休み中から規則正しい生活リズムを維持するのもポイントです。子どもの気持ちに寄り添いながら、無理のないペースで新学期に向けた準備を進めていきましょう。

登校対策は専門家の助けを借りよう!

出典:PIXTA

本記事では不登校対策や親が知っておきたい支援対策について解説しました。親にとって不登校の子どもへの対応は難しく感じられるかもしれませんが、正しい対策やコミュニケーションを心がければ未然に不登校を防げたり、不登校を長期化させずに済んだりできるかもしれません。不登校の兆候を見つけたら、まずはしっかりと寄り添ってあげることが大切です。