通信制高校は、広域通信制高校と狭域通信制高校の2つに分けられます。本記事では、広域通信制高校の特徴や学校生活について紹介。狭域通信制高校やサポート校との違い、どんな人が行く高校なのかも解説するので、進路を考える際の参考にしてみてください。
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通信制高校は、入学できる地域の範囲によって、広域と狭域の2種類に分けられます。
そのうち広域通信制高校は、3都道府県以上と広範囲の生徒が入学可能です。多くの場合が私立で、入学対象とする地域は学校により異なります。
広域通信制高校の多くは単位制を採用し、学年という区分がありません。そのため留年はなく、自分のペースで卒業に向けて学習を進められます。
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広域通信制高校では、オンラインや郵送などの通信教育を通して学習を進めます。
全日制高校のように毎日通学する必要はなく、基本的には自宅など自分の好きな場所で、自分のペースで学べるのが特徴。
レポートや課題を提出したり、試験を受けたりして単位を取得していきます。
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全日制高校のように毎日通学する必要はありませんが、通信制高校にもスクーリングと呼ばれる登校日があります。登校頻度は月に数回のところもあれば、年に数回といったところもあり、学校によってさまざま。
広域通信制高校の場合は、本校の所在地から離れた地域に住む生徒もいるため、本校とは別にスクーリング施設を設けています。また、本校が遠い生徒に向けて合宿型の集中スクーリングを実施する学校もあるのが特徴。
スクーリングでは、対面授業で先生から直接指導を受けるほか、ホームルームや特別活動に参加します。
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広域通信制高校も学校によって、学校行事や部活動などを実施しています。
行事は入学式・卒業式といった式典や、文化祭、体育祭、修学旅行などがその一例です。学校により内容や有無は異なるので、志望校を決める際にチェックしておくとよいでしょう。
また、全日制高校のように部活動を実施する学校もあります。運動部や文化部のほか、ネット上で活動する部活や、eスポーツ・マンガなどユニークな部活動を実施するところも。勉強以外の活動にも取り組んでみたい方や、友達作りの場がほしい方にはぴったりです。
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通信制高校には入学できる地域によって2種類があるとお伝えしましたが、その範囲の違いはどのようなものなのでしょうか。主な違いは、以下の通りです。
・広域通信制高校:入学できる地域が3都道府県以上。全国の生徒が対象となる学校もあり、私立が多い。 ・狭域通信制高校:学校の所在地と隣接する1都道府県の生徒のみが入学できる。公立の通信制高校は狭域である場合がほとんど。 |
入学対象となる地域に違いはありますが、高校卒業資格が取得できる点や、自分のペースで学習しやすいという点は変わりません。
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通信制高校への進学を検討する際、よく情報を目にするのがサポート校です。
サポート校とは、通信制高校に通う生徒がスムーズに卒業を目指せるように支援する民間の教育機関。学習計画の相談にのってくれたり、カウンセリングが受けられたり、学習面・精神面でサポートしてくれます。
通信制高校との違いは以下の通りです。
・高校卒業資格が取得できるかどうか:通信制高校を卒業すると高校卒業資格が取得できますが、サポート校のみの卒業では資格を取得できません。 ・運営元:通信制高校は、公立の場合は都道府県など地方自治体が、私立の場合は学校法人などが運営しています。サポート校は学校法人のほか、塾や予備校を経営する民間企業が運営している場合も。 ・学費:通信制高校では入学金、授業料、その他費用といった学費が発生。サポート校に通う場合は、上記のような通信制高校の学費にプラスしてサポート校の学費も払う必要があります。 |
サポート校は単体ではなく、通信制高校と一緒に通う学校なので、上記をふまえ利用を検討してみましょう。
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広域・狭域問わず、通信制高校にはどのような人が進学するのでしょうか。
<例>
・働きながら高校卒業資格を取得したい人 ・全日制から編入する人 ・学業以外に力を入れている活動や目標がある人 ・不登校などで全日制高校に通うのが難しい人 ・(学校独自のコースやカリキュラムがある場合)専門的な知識を早くから身に着けたい人 |
さまざまな理由のもと、自分のペースで学べるというメリットを生かしながら、高校卒業を目指す人が多く通っています。
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多くの地域から生徒たちが集まる、広域通信制高校。居住地域は入学対象となるか、自分にあったコースやスクーリングのペースで学べるかなどを確認し、充実した生活を送れる広域通信制高校を見つけましょう。