技能連携校とは?通うメリットや特色を紹介

公開日: 2025年5月27日 更新日: 2025年5月27日

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通信制高校を探している際、技能連携校という言葉を耳にした方もいるでしょう。初めて技能連携校と聞くと、専門学校や職業訓練などをイメージするかもしれません。

本記事では、技能連携校の特徴を解説します。通うメリットや単位取得のポイント、学費など詳しく解説するので、興味がある方はチェックしてみてください。

技能連携校とは?通信制高校と併用できる仕組みを解説

クエスチョンマークと本

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技能連携校とは、通信制高校で単位を取得しつつ、専門的な知識や経験などが積める教育機関のことです。高校の授業で身に着けられる教養に加え、社会に出た時の実践的に役立つ知識や経験などが学べます。

技能連携制度を使用

技能連携校は、技能連携制度を導入しているのがポイント。

技能連携制度とは、各都道府県の教育機関が指定する教育施設で行う一部の学習内容を、高校の授業として認める制度です(※)。具体的には、高等専修学校と通信制高校の2校に同時入学し、3年間で両校を卒業することができます。

通常は1つの学校を卒業するのが一般的ですが、2つの学校を卒業するケースは珍しいと言えるでしょう。

※”全国高等専修学校協会 公式HP”参照

多くの機関が運営

技能連携校の特徴は、多くの機関が運営している点です。普通校だと学校が運営しているのが一般的ですが、技能連携校は全日制高校のみならず、専門学校や国内トップ企業、塾など多くの機関が運営しています。

企業の場合、高い技術やスキルを継承するために、塾や学校などは進学や社会性を身につけることを目的として技能連携校を運営しているそうです

技能連携校と通信制サポート校の違い

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技能連携校と通信制サポート校は通信制高校と同時入学できるという点で共通していますが、教育機関として認可されているか否かで異なります。

通信制サポート校の場合は国から教育機関として認可されていないため、サポート校のみでは単位取得(※)ができません。しかし技能連携校は国から教育機関として認可されており、専門科目の単位取得ができます。

※通信制高校と連携しているサポート校は単位を取得できる可能性があります。

技能連携校のメリット

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技能連携校に入学するメリットは、単位を取得しつつも専門知識や職業スキルなどが身に着けられることです。就職やキャリアアップなどにつながる科目もあるため、さらなる自分の進路の拡大も期待できるでしょう。

その他にも、以下のようなメリットがあります。

・通信制高校の単位になる
・専門的なカリキュラムが展開されている
・社会で役立つ資格取得や体験ができる

通信制高校の単位になる

技能連携校のメリットは、専門科目で単位取得ができる点です。生徒の中には、将来に向けて技術やスキルを身に着けたいと考えている方もいるでしょう。技能連携校であれば、スキルを身に付けつつも効率よく単位を取得できます。

高等学校の卒業資格を得るためには、通信制高校と技能連携校と合わせて74単位以上の取得が必要です(※)。通信制高校では30単位以上の履修が条件となっているため、それぞれの学校でバランスよく単位を取得するのかが卒業の鍵となります。

※”e-Gov法令検索 公式HP 学校教育法施行規則 「学校教育法施行規則」「第九十六条」 ”参照

専門的なカリキュラムが展開されている

技能連携校の魅力は、専門的なカリキュラムが豊富に展開されている点です。工業基礎や工業数理、プログラミング、情報処理、自動車工学、家政科目、社会福祉科など、さまざまなカリキュラムがあります。

1つの専門カリキュラムにこだわるのもよいですが、豊富なスキルを身につけたい方は多くの科目にも挑戦してみるとよいでしょう。

社会で役立つ資格取得や体験ができる

技能連携校のメリットは、社会で役立つ資格取得や体験ができる点です。職業に直結したカリキュラムもあり、実践的な職業訓練が積めます。体験内容次第では、将来の希望職種の具体的なイメージがしやすいでしょう。

また職業訓練の内容次第では、就職の際に面接官にアピールできます。企業のなかにはスキルを持った人材を求めているので、技能連携校で学んだことを伝えましょう。

技能連携校に入学する際のポイント

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技能連携校に入学するにあたって、どのようなポイントを押さえるべきなのか気になる方もいるでしょう。ここからは、技能連携校に入学する際のポイントを紹介します。

教育プログラムを把握する

技能連携校に入学する際は、どのような教育プログラムが展開されているのか事前に調べることが重要です。

技能連携校によって展開されているカリキュラムが異なるため、自分が興味ある分野の教育が受けられるかどうか把握する必要があります。

公式HPでも把握することは可能ですが、詳細な情報は学校説明会や個人面談などで情報収集するのが望ましいです。

学費を把握する

技能連携校に入学する際は、事前に学費を把握しましょう。通信制高校+技能連携校で学費がかかるため、通信制高校と比較して高額になる可能性があります。

気になる技能連携校を見つけた際は、資料や学校説明会などで具体的な学費の詳細を調べましょう。

登校頻度をチェックする

通信制高校と比較して技能連携校は、全日制と同じ週5日の登校が一般的です。そのため、通信制高校のような自由度が少なくなる可能性があります。自分のペースで学びたい方にとっては、技能連携校は苦労する場面があるかもしれません。

【Q&A】技能連携校に関するよくある疑問点

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技能連携校に関するよくある疑問点をまとめました。気になる疑問点があれば、入学前にチェックしてみてください。

Q. 技能連携校はどんな人に向いている?

技能連携校は、資格取得やスキルを身に着けたい方に向いています。工業基礎や工業数理、プログラミング、情報処理、自動車工学、家政科目、社会福祉科など、さまざまなカリキュラムで専門知識が身につけられます。

Q. 通信制高校と技能連携校の違いは?

通信制高校と技能連携校は、運営形式とカリキュラム内容が異なります。通信制高校は学校が運営しますが、技能連携校は専門学校や国内トップ企業、塾など多くの機関が運営しています。また通信制高校と比較して、技能連携校はスキルや資格が身に着けられるカリキュラムが多くあるのがポイントです。

Q.技能連携校を卒業するとどんな進路がある?

技能連携校は、技能スキルのみならず高卒資格も取得できるため、就職のみならず専門学校や短大、大学などへの進学というように、進路の幅が広がりやすくなります。

Q.学費の負担を減らす方法はある?(奨学金・支援制度など)

技能連携校では適用されるかどうか定かではありませんが、同時入学した通信制高校であれば就学支援金や地方自治体の助成金、奨学金などで学費を抑えることが可能です。具体的な制度については、直接通信制高校や技能連携校などに問い合わせをしてみてください。

技能連携校で将来につながるスキルを身につけよう

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本記事では、技能連携校の特徴を解説しました。技能連携校の魅力は単位を取得しつつも、実践的な職業訓練を通して技術やスキルなどが身につけられる点です。

人によっては、自分の進路が明確になるかもしれません。少しでも興味があれば、技能連携校もチェックしてみてください。