サポート校とは?通信制高校との違いや特徴を解説

公開日: 2025年3月4日 更新日: 2025年3月4日

通信制高校への入学や転校をするにあたって、サポート校への入学も検討している保護者もいることでしょう。しかし、サポート校と通信高校では何が違うのか疑問に感じる方も少なくありません。

本記事では、サポート校の特徴やメリット、選び方などを解説します。通信制高校との違いについても触れていくので、ぜひ参考にしてみてください。

サポート校とは?通信制高校との違い

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サポート校は、通信制高校に通う生徒のために学習面やメンタル面などをサポートしてくれる民間の教育機関です。

通信制高校の卒業で必要なレポートの提出やスクーリング(面接指導)の参加、単位認定試験の受験などを支援してくれます。塾や予備校をイメージすれば分かりやすいでしょう。

多くのサポート校は通信高校と連携しているため、卒業に向けたスムーズな学習が期待できます。

サポート校に通うメリット

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サポート校のメリットは、通信制高校の卒業に向けた学習支援が受けられるところです。通信制高校では基本的に自学自習による単位取得が求められます。

しかし生徒によっては学習管理に苦労する場面があり、途中で挫折する方は少なくありません。独学で卒業できる人は約20〜30%(※)といわれているので、学習面で不安な側面があればサポート校で支援を受けるのが望ましいでしょう。

※”文部科学省 公式HP”参照

講師による手厚いフォローが受けられる

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講師による手厚いフォローが受けられるのも、サポート校の魅力です。多くのサポート校では少人数制や担任制、メンター制度などを設けており、1人ひとりの生徒に合わせたカリキュラムで学習サポートをしてくれます。

例えば授業で分からない箇所を丁寧に教えてくれたり、レポート提出の進捗管理をしてくれたりと、さまざまな側面で支援を受けることが可能です。

さらに学習面のみならず、メンタル面や生活、進路相談なども受けられます。公認心理士や臨床心理士などのカウンセラーが在籍している施設を選べば、心の悩みを抱えている方でも気軽に相談しやすいのもポイントです。

普通の高校にはないカリキュラムが充実している

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サポート校のメリットは、豊富なカリキュラムで学びや経験などが深められるところです。

進学を目的とした授業はもちろんのこと、芸能や音楽、プログラミング、就業体験など多彩なカリキュラムやコースなどが展開されている場合も多くあります。

全日制の学校では体験できないカリキュラムもあるので、貴重な体験となるでしょう。分野によっては、もしかしたら自分の特技が見つかるかもしれません。

学習計画が立てやすい

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サポート校のメリットは、学習計画が立てやすいところです。通信制高校で単位を取得するためには、学習計画やスケジュール管理を徹底しなければなりません。

しかし生徒の中には学習計画を立てることに苦戦し計画通りに進まないと悩む方もいることでしょう。

サポート校ではプロの講師が具体的な学習計画を提案してくれるため、スムーズに学習が進みやすくなります。

学習の進捗状況に合わせて柔軟にスケジュール調整も行ってくれるので、計画倒れしてしまう方でもサポート校の支援があれば学習計画の立て直しがしやすくなるでしょう。

サポート校のデメリット

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サポート校は、手厚い学習支援や充実したカリキュラム、生徒同士の交流など魅力的な要素がたくさんあります。しかし、サポート校はよいことばかりではありません。サポート校ならではのデメリットもあり、通う際は注意が必要です。

サポート校のみでは高卒の卒業資格が得られない

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サポート校は、公的教育機関ではなく民間の教育機関です。そのためサポート校のみ利用しても、高校の卒業資格は取得できません。高校の卒業資格を取得したい場合は、サポート校と連携している通信制高校へ同時に入学しましょう。

費用負担が増える

通信制高校に加えサポート校にも同時入学をすると、その分学費もプラスで必要になります。通信制高校とサポート校でかかる学費は約50〜100万円(※)かかるといわれているので、家庭によっては経済的負担となるでしょう。

しかし受給資格の要件を満たしていれば、通信制高校は就学支援金の利用が可能です。具体的な学費ついては、学校説明会や個人面談の際に確認して、予算にあった施設を探してみてください。

※”ズバット通信制高校比較 公式HP”参照

サポート校の選び方

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いくつかのサポート校をチェックしてみたものの、どの施設がよいのか迷う方もいることでしょう。ここからは、サポート校の選び方を紹介します。

サポートが充実している

通信制高校のサポート校を選ぶ際は、サポート体制が整っているところを選びましょう。

施設によってサポートの形態は異なります。学習面のみならずメンタル面のサポートを行ったり、直接自宅まで出向いてレポート作成のサポートを行ったりと支援方法はさまざまです。

具体的な支援内容については公式HPや資料請求などでチェックしてみてください。

カリキュラムをチェックする

通信制高校によって展開されているカリキュラムは異なります。そのため、子どもがどのような分野に興味があるのか、将来何になりたいのかなど、しっかり話し合った上でサポートを選ぶことが重要です。

もし子どもにいろいろな経験をしてもらいたい場合には、カリキュラムが充実しているところが望ましいでしょう。学校によってはITや美容、ファッション、芸能などさまざまな分野が整っているところもあるので、選択肢の幅が広がりやすくなります。

通いやすい場所を選ぶ

サポート校によっては、スクーリングによる登校が必要になる場合があります。そのため、通いやすさもチェックすることが重要です。

自宅とサポート校の距離が離れすぎていたり、通学頻度が多かったりすると、子どもによっては負担に感じる部分があるかもしれません。とくに不登校や引きこもりの子どもは、通学に対してハードルの高さを感じやすくなるでしょう。

少しでも通学の負担を減らしたい場合は、自宅から近い場所を選んだり、通学頻度が少なかったりする施設を選ぶのがおすすめです。

学費を計算する

サポート校は通信高校とプラスアルファで通うことになるので、学費が高くなりやすくなります。学費面でサポート校の選び方に失敗しないためには、それぞれの施設の学費相場を比較するのがポイントです。

入学金や授業料、スクーリング費など細かく調べることで、年間でどれくらいの費用がかかるのか明確になりやすくなります。

サポート校では支援金によるサポートは少ないですが、通信制高校であれば私立高等学校等授業料軽減助成金事業や私立高等学校等就学支援事業などの就学支援金による費用負担の軽減が可能です。

費用について気になる点があれば、サポート校に問い合わせてみてください。

体験授業や見学に参加する

サポート校に入学する前に、体験授業や見学などに参加するのがおすすめです。

充実したサポート体制が整っていても、子どもによっては向き不向きがあります。場合によっては学校の雰囲気に馴染めず、途中で辞めてしまうことも珍しくはありません。

このような失敗を避けるためには、体験授業や見学などで雰囲気をチェックすることが重要です。

体験授業や見学などのイベントでも個人面談の機会を設けているところがあるので、学校について詳しく知りたい方は積極的に活用してみてください。

 

【Q&A】サポート校に関するよくある質問

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サポート校に関する疑問点をまとめてみました。気になる質問があれば、ぜひチェックしてみてください。

Q. サポート校と通信制高校の違いは何ですか?

サポート校と通信制高校の違いは、学習面のフォローの充実度です。

通信制高校では単位を取得し卒業するためには、自学自習が必要です。しかし、学習管理で苦労する生徒も少なくありません。そんな生徒のために学習支援をしてくれるのがサポート校です。プロの講師が学習面のみならず精神面や生活面、進路などさまざまな側面でフォローしてくれます。

Q. サポート校で高校卒業資格は取れますか?

サポート校は民間の教育機関となるため、サポート校単体では高校の卒業資格を得ることはできません。しかし通信制高校と連携しているサポート校であれば卒業資格の取得が可能です。

Q. サポート校とフリースクールの違いは何ですか?

サポート校は、通信制高校の学習支援を行ってくれる機関です。一方フリースクールは不登校やひきこもりの子どもに対し学習や教育、体験などの活動を支援してくれる民間施設で、入学資格なしで誰でも入れます。

最近では通信制高校やサポート校でもフリースクールとして扱われているところもあり、ケースによっては卒業資格を取得することが可能です。

自分に合ったサポート校で学習支援を受けよう

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本記事では、サポート校の特徴を紹介しました。通信制高校でスムーズに卒業資格を取得したい場合は、サポート校の支援を受けるのがおすすめです。

学習はもちろんのこと、生活面や進路、メンタルなどさまざまな側面でも支援をしてくれます。気になるサポート校があれば、ぜひチェックしてみてください。