「通信制高校は全日制の高校よりも進学が難しいのでは」といった不安を持つ方もいるようですが、結論として通信制高校でも大学受験合格を目指せます。しかし、大学受験に合格するには、大学入試に向けた学習対策が必要です。本記事では大学進学のための通信制高校選びのポイントや進学率、「通信制高校が大学受験に不利」といわれる理由について解説します。
通信制高校から大学への進学は可能です。全日制高校と比べると進学率は低くなりますが(※)、大学進学をサポートする体制が充実した通信制高校も増えています。
通信制高校から大学進学を目指すためには、以下の項目を意識することがポイントです。
・自主的に学習に取り組む ・早い段階から大学進学を意識する ・先生やチューターに積極的に相談する ・学習計画を立てて計画的に学習を進める ・サポート体制が充実している通信制高校を選ぶ ・大学受験対策に力を入れている通信制高校を選ぶ |
通信制高校から大学に進学することは難しくはありません。諦めずに努力を続ければ実現できるでしょう。
※ “文部科学省 公式HP” 参照
通信制高校から大学へ進学できますが、全日制の高校卒業生と比べると進学率は低めです。令和2年1月15日発表の文部科学省「高等学校通信教育の現状について」によると、全日制高校の大学進学率は55.5%(※)とされています。
同調査で通信制高校の大学進学率は18.0%(※)と、全日制高校の3分の1という結果となりました。
また、公立の通信制高校の大学進学率は11.2%(※)、私立は19.1%(※)と私立の方が大学進学率は高い傾向です。この調査結果から、大学進学を目指すのであれば比較的私立の通信制高校の方が大学進学に適した学習サポート体制が整っているといえるでしょう。
※ “文部科学省「高等学校通信教育の現状について」” 参照
通信制高校の大学進学率が低い理由は、主に以下の3つが挙げられます。
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通信制高校は全日制高校と比べて、学習時間が圧倒的に少なくなります。通信制高校は、週に登校する日数が少なかったり、登校時間が短かったりするため、自宅で学習する時間が多くなるのも原因です。
また、通信制高校は高校を卒業するのが目標になっているため、大学受験に必要な対策を立てにくいのも原因の1つ。通信制高校から大学進学を目指す場合、全日制高校よりも生徒が自主的に勉強に取り組む必要があるため、大学進学率が低い理由として考えられます。
通信制高校から大学進学を目指す場合は、学習時間や学習サポート、進路意識などを考慮して、自分に合った学校を選びましょう。
生徒本人が大学へ進学する意思があっても、高校卒業が目標になっている通信制高校だとサポート体制が不十分なケースもあります。ここからは大学に進学するための学校選びのポイントについて解説するので、参考にしてみてください。
通信制高校から大学進学を目指す場合、志望大学への進学実績は重要な指標の1つです。通信制高校選びでも大学の進学実績をチェックした上で入学するか判断しましょう。
進学実績をチェックする際は以下の点に注目してみてください。
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進学率は全体のどのくらいの生徒が大学に進学しているかを示す指標です。進学率の高い学校は、大学進学に向けたサポート体制が充実していると考えられます。
以下は、志望大学への進学実績を調べる際に役立つ方法です。
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多くの通信制高校は、ホームページ上で大学進学実績を公表しています。学校説明会や個別相談に参加すれば、進学実績に関するより詳細な情報を得るのに有効です。
通信制高校から大学進学を目指す場合は、しっかりと情報収集して自分に合った学校を選びましょう。
通信制高校から大学進学を目指す場合は、学習面のサポート体制は大切です。
学習へのサポート体制を比較検討する際のポイントは以下となります。
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大学受験に必要な科目を網羅したカリキュラムが用意されているかチェックしましょう。レベル別クラスや、希望する大学入試に対応したコースがあるかも重要です。上記のポイントを参考に、自分に合った通信制高校を見つけてください。
通信制高校の勉強だけでは不安に感じるなら、サポート校の利用を検討してみましょう。サポート校の中には、運営元が学習塾や予備校を運営していて、学習サポートのノウハウに長けているところも多くあります。
また、学習サポートに強みを持っているだけではなく、生活・精神面のサポート体制が整ったサポート校があるのも魅力です。無理のない受験勉強と学校生活を過ごせるようサポート校の利用について検討してみましょう。
通信制高校で大学進学を目指す場合は、自宅学習をしっかりサポートしてくれる学校を選びましょう。自宅学習のサポートが充実している通信制高校を選ぶ際のポイントは以下のとおりです。
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通信制高校には登校回数が少ない学校もありますが、大学進学を目指す場合は、ある程度登校回数が多い学校を選びましょう。教材の内容や質は学校によって異なるため、大学受験対策用の教材も用意されている学校を選ぶほうが効果的です。
通信制高校から大学進学を目指す場合、学費は重要な選択基準の1つです。通信制高校は、授業料や教材費、スクーリング費など、さまざまな費用がかかります。
通信制高校の学費に関する情報は、各学校のホームページやパンフレットなどでチェックできます。教育相談窓口や進路指導員に相談して、自分に合った学費プランを立てるのもおすすめの方法です。
計画的な進路実現のためにも、予算を把握し、無理のない範囲で選べる学校を選ぶようにしましょう。
当サイトで紹介している通信制高校で、大学進学に強みを持つ学校は以下の6つです。
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ここでは学校の特徴や詳細について解説します。
飛鳥未来高等学校は、全国にキャンパスのある私立通信制高校です。奈良県天理市に本校があり、一人ひとりの個性を尊重した教育が特徴です。
飛鳥未来高等学校は進路決定率95.2%(※)と高く、姉妹校に東京未来大学・小田原短期大学があります。全国に大学進学や就職、資格取得など、生徒それぞれの目標達成に向けたサポートが充実しているのも特徴です。
担任制と個別指導で生徒に合わせたサポート体制も充実しており、学習に集中できる環境が整っています。個性を尊重した教育を受けたい方、自分のペースで学習を進めたい方におすすめです。
※ “飛鳥未来高等学校 公式情報” 参照
長尾谷高等学校は高校卒業をゴールとせず、その後の進路を見越した学習指導が特徴です。
長尾谷高等学校の特徴は以下のとおりです。
過去5年間の進学実績には国公立大学、歯科大・医大、有名私立大学が連なり、志望校に合わせた学習指導に強みを持っています。長尾谷高等学校は、大学進学を目指す生徒にとって、理想的な学習環境を提供する通信制高校です。
高野山高等学校 広域通信制課程 高野山本校 和歌山キャンパスは、和歌山県和歌山市にある通信制高校です。自宅学習を基本としていますが、大学進学実績が高い学校です。
高野山真言宗の伝統文化を活かした教育プログラムを提供しており、精神面での成長もサポートしています。併設の高野山大学への進学や指定校推薦、学校推薦の実績があり、サポート校なども活用した難関大学への進学、東大への進学に成功した実績もある学校です。
高野山高等学校 広域通信制課程 マイウェイコースの詳細を見る
京都芸術大学附属高等学校は、京都市左京区に位置する通信制高校です。芸術大学付属の通信制高校で、母体の京都芸術大学への推薦選抜があるほか、希望進路を実現できるよう個別サポート体制があります。
2020年度の実績には関西学院大学、立命館大学など多くの大学への合格実績がある学校で、大学進学実績も向上しており、2023年には、国公立大学や難関私立大学への合格者も多数出ています(※)。
※ “京都芸術大学付属高等学校 公式HP” 参照
京都美山高等学校は、京都府北丹郡美山町に位置する通信制高校。少人数制で、きめ細やかな指導が特徴です。
連携する大学への優先入学が可能な「大学連携コース」や学習塾や予備校と連携した「特進コース」が設けられています。進学実績には国公立大や難関私立大が多く、充実した学習サポート体制が特徴の学校です。
大学進学を目指す生徒はもちろん、就職や起業を目指す生徒にもサポート体制が整っています。
北星学園余市高等学校は、大学進学を目指す生徒におすすめの通信制高校です。充実した進路指導体制や大学受験対策プログラム、大学との連携など、大学進学をサポートする体制が整っています。
卒業生の約30%が大学、約35%が短大や専門学校へ進学する(※)、進学率の高い学校です。学習サポート以外にもキリスト教の精神に基づいた教育で、不登校経験がある生徒の心に寄り添ったメンタルケアにも力を入れています。
※ “北星学園余市高等学校 公式HP” 参照
通信制高校へ行こうが紹介するサポート校は以下のとおりです。
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ここからは大学進学に強みを持つサポート校を紹介します。
学研WILL学園は、学研グループが運営するサポート校です。大学進学に特化したカリキュラムと充実した学習サポート体制が特徴です。
不登校の改善率90%(※)とメンタルケアにも強みを持っています。きめ細かい指導が行えるよう少人数制が採用され、生徒に合わせた学習サポートが受けられるのも魅力です。
※ “学研WILL学園 公式HP” 参照
鹿島学園高等学校連携 大阪中央エミール高等学院は、プロの家庭教師を派遣し続けているエミールが運営するサポート校です。中学校の勉強の復習から大学受験まで生徒に合わせた学習サポートが充実しています。
学習面だけでなく、不登校などの生活面も支援するサポート校なので、精神的な支えにもなるでしょう。
トライ式高等学院は、大学進学に特化したカリキュラムとサポート体制も提供しているサポート校です。家庭教師のトライから生まれたトライ式高等学院は大学進学率68.5%(※)の実績を誇ります。
全国にキャンパスを持ち、オンライン学習にも対応しているため、時間や場所に縛られずに学習ができるのも魅力です。通学・在宅・オンラインの3つのコースが選択可能で、家庭教師のノウハウを活かしたサポートで大学進学を目指します。
※ “トライ式高等学院 公式HP” 参照
豊翔高等学院 大阪校・京都校は、不登校や発達障害を抱える生徒のための大学進学サポートに力を入れた通信制サポート高校です。完全個別カリキュラムや充実したサポート体制で、一人ひとりの個性を尊重した教育をしています。
豊翔高等学院には決まった時間割は無く、生徒の要望に合わせたカリキュラムを教員と一緒に考える学習スタイルが特徴。学習面だけでなく、生活面や進路面でも充実したサポート体制を提供しているのもポイントです。
大学進学を目指すだけでなく、自立した人間となれるよう生徒の可能性を伸ばす指導にも定評があります。
猪名川甲英高等学院<通信コース>は山梨県認可の私立高校「駿台甲府高等学校通信制課程」のサポート校です。高い進学実績と充実したサポート体制で、生徒一人ひとりの大学進学をサポートしています。
高校卒業を目指すだけでなく、さまざまな活動や体験を通じて進路選択の幅が広がるようメリハリのある指導をするのも魅力です。
西宮甲英高等学院<通信コース>は通信制高校から大学進学を目指す生徒を支援しています。学校での教科書を使った勉強だけでなく、専門学校や企業と連携した授業やさまざまな体験を通じて、自分にできることや目標を見つけられるのも魅力です。
将来の可能性・選択肢を広げられる学びをモットーとしたサポート校で、大学受験対策講座や野外活動などのイベントも充実しています。
大学合格に向けて学習を進められるのも特徴。西宮甲英高等学院<通信コース>で、あなたの大学進学の夢を実現しましょう。
本記事では通信制高校から大学へ進学できる理由や進学率について解説しました。通信制高校でも学習面のサポートをしっかりしたら合格できます。サポート校の活用や大学進学に強い高校を選んで受験対策しましょう。
通信制高校へ行こうでは、合同個別相談会を開催しています。相談会には本記事で紹介した高校・サポート校以外の学校も参加しています。理想の学校と出会えるよう是非、相談会に足をお運びください。