通信制高校から大学進学するには

公開日: 2022年9月2日 更新日: 2022年9月2日

 

通信制高校への入学・編入を考えているけど全日制高校と比べて、大学への進学で不利になったりするのでは?という不安を持たれている方はいらっしゃるようです。通信制・全日制・定時制どの高校を卒業しても高校卒業資格は同じで差はありません。では、なぜ不利と思われてしまうのでしょうか。通信制高校の大学進学の実情、大学への進学を考えている場合の通信制高校選びのポイントや大学進学に強い通信制高校について、こちらの記事で解説していきます。

 通信制高校から大学へ進学は可能?

通信制高校から大学進学は可能ですが、全日制高校と比べると差があります。
通信制高校の大学進学の実態を確認してみましょう。

 “通信制高校の大学進学状況”

文部科学省の「平成30年度 学校基本調査」によると、全日制高校の大学進学率は55.5%と公表されています。 同調査で通信制高校の大学進学率は18.0%と、通信制高校の大学進学率は全日制高校と比べて約3分の1となっています。18.0%という通信制高校の大学進学率は公立・私立の平均値で公立の通信制高校の大学進学率は11.2%。私立は19.1%と私立の方が大学進学率は高く、大学進学を目指すのであれば、私立の通信制高校の方が大学進学に適した学習サポート体制が整っている可能性が高いようです。

https://www.mext.go.jp/kaigisiryo/content/20200114-mxt_koukou02-000004042_4.pdf

 “通信制高校からの大学進学率が低い理由”

通信制高校は全日制高校の大学進学率の3分の1であることが調査結果によって判明していますが、この理由は通信制高校の学習環境が影響していると考えられます。通信制高校は自宅学習が基本で、分からないことを先生に質問して解決する機会が少なく勉強が遅れがちになり、友達と一緒に勉強する環境でもないので勉強へのモチベーションを維持することが難しくなります。

 また、通信制高校は高校を卒業することが目標になっていることが多く、大学受験に必要な対策を立てにくいことも挙げられます。このような通信制高校の学習環境が大学進学を目指す場合、全日制高校よりも生徒が自主的に勉強に取り組む必要があるため、大学進学率が低い理由として考えられます。

“大学進学を目指す際は目的を持って環境選びをしっかりと”

大学進学を目指すなら、大学に行く目的を持つことが大切です。進学理由が親や先生に言われたからだと、勉強を続けるモチベーションの維持が難しくなります。 自分が大学に行きたい理由や目的を考え、そのために何をすべきか考えるために通信制高校のメリットを活かしましょう。

全日制高校と違い、通信制高校は勉強時間を自分で調整することができます。例えば、得意科目は必要最低限の時間だけ勉強し、苦手な科目に時間をかけるなど時間を有効活用できるのが全日制高校ではできない通信制高校のメリットです。学習サポートに不安があれば、サポート校の利用も考えてみましょう。費用はかかりますが、大学進学に向けた学習サポートを含めた環境作りをすることができます。

大学進学のための通信制高校選びのポイント

生徒本人が大学へ進学する意思があっても、高校卒業が目標になっている通信制高校だとサポート体制が不十分なことがあります。大学に進学するための学校選びのポイントについて確認してみましょう。

 “志望大学への進学実績”

志望する大学への進学実績がある学校を選ぶのは重要です。全日制高校や塾、予備校、サポート校選びでも、志望している大学への実績があるところを選ぶように、通信制高校選びでも実績を確認した上で入学するか判断する必要があります。進学実績があるということは、学習面をはじめとした進学に必要なサポート体制やノウハウがあることの証明です。卒業生の進学実績については、ホームページやパンフレットに記載されていることが多いので、確認してみましょう。

学校説明会があれば参加してみて、どのようなサポートが受けられるのか、カリキュラムについても詳しく聞いて、学校選びの材料にしましょう。

“学習へのサポート体制”

高校卒業を目標にしている通信制高校が多い中、大学進学を目標にしている学校もあります。高校卒業を目標にしている学校だと、1人で受験勉強に挑むことになるかもしれません。そうなると大学進学へのモチベーションが下がりかねません。逆にサポート体制が充実した学校なら、モチベーションを維持して受験勉強に集中することができます。

サポート体制は学校によって違いますが、例えば、生徒に合わせたオーダーメイドのカリキュラムや学習スケジュールの作成、自習スペースが確保されていて勉強に専念できる環境が充実している学校もあります。サポート体制の内容やが、それが自分に合うものか調べてみましょう。

“サポート校を検討する”

通信制高校の勉強だけでは不安に感じるなら、サポート校の利用を検討してみるのもいいでしょう。
サポート校の中には運営元が学習塾や予備校を運営していて、学習サポートのノウハウに長けているところも珍しくありません。

サポート校を利用すると、通信制高校の学費とは別に費用が発生しますが、ご説明したように学習サポートに強みを持っているだけではなく、国公立大や難関私立大への合格実績が豊富なサポート校もあります。学習面のサポート以外に生活・精神面のサポート体制が整ったサポート校もあるので、無理のない受験勉強と学校生活を過ごせるようサポート校の利用について検討してみましょう。

通信制高校へ行こうが紹介する大学進学に強い高校

ご説明した学校選びのポイントを踏まえて、大学進学に強い高校・サポート校について、見ていきましょう。

“大学進学に強みのある通信制高校”

当サイトでご紹介している通信制高校で、大学進学に強みを持つ学校をご紹介いたします。 

飛鳥未来高等学校

飛鳥未来高等学校は進路決定率95.2%と高く、姉妹校に東京未来大学・小田原短期大学があります。担任制と個別指導で生徒一人一人に合わせたサポート体制も充実しており、学習に集中できる環境が整っています。

https://chsevent.com/archives/schooldata/11760

長尾谷高等学校

高校卒業をゴールとせず、その後の進路を見越した学習指導が長尾谷高等学校の特徴です。過去5年間の進学実績には国公立大学、歯科大・医大、有名私立大学が連なり、志望校に合わせた学習指導に強みを持っています。

https://chsevent.com/archives/schooldata/12354

高野山高等学校 広域通信制課程 高野山本校 和歌山キャンパス

自宅学習を基本としていますが、大学進学実績が高い学校です。
併設の高野山大学への進学や指定校推薦、学校推薦の実績があり、サポート校なども活用した難関大学への進学、東大への進学に成功した実績もある学校です。

https://chsevent.com/archives/schooldata/12340

京都芸術大学附属高等学校

日本で唯一の芸術大学付属の通信制高校です。母体である京都芸術大学への推薦選抜がある他、希望進路を実現できるよう個別サポート体制があり、2020年度の実績には関西学院大学、立命館大学など多くの大学への合格実績があります。

https://chsevent.com/archives/schooldata/11821

京都美山高等学校

連携する大学への優先入学が可能な「大学連携コース」や学習塾や予備校と連携した「特進コース」が設けられています。進学実績には国公立大や難関私立大が多く、充実した学習サポート体制が特徴の学校です。

https://chsevent.com/archives/schooldata/12377

北星学園余市高等学校

卒業生の約30%が大学、30~40%が短大や専門学校へ進学する進学率が高い北星学園余市高校は学習サポート以外に、キリスト教の精神に基づいた教育で不登校経験がある生徒の心に寄り添ったメンタルケアにも優れた学校です。

https://chsevent.com/archives/schooldata/11963

“通信制高校へ行こうが紹介するサポート校”

続いて、大学進学に強みを持つサポート校を6校、ご紹介いたします。

 

学研WILL学園 中等部・高等部

学研WILL学園は学研グループが運営するサポート校です。
きめ細かい指導が行えるよう少人数制が採用され、生徒に合わせた学習サポートが受けられます。不登校の改善率90%とメンタルケアにも強みを持っています。

https://chsevent.com/archives/schooldata/11994

鹿島学園高等学校連携 大阪中央エミール高等学院

長年、プロの家庭教師を派遣し続けているエミールが運営する大阪中央エミール高等学院は鹿島学園高等学校連携のサポート校です。中学校の勉強の復習から大学受験まで生徒に合わせた学習サポートが充実しています。

https://chsevent.com/archives/schooldata/11997

トライ式高等学院

家庭教師のトライから生まれたトライ式高等学院は大学進学率68.5%とサポート校で1位の実績を誇ります。通学・在宅・オンラインの3つのコースが選択可能で家庭教師のノウハウを活かしたサポートで大学進学を目指します。

 https://chsevent.com/archives/schooldata/12415

豊翔高等学院 大阪校・京都校

豊翔高等学院には決まった時間割は無く、生徒の要望に合わせたカリキュラムを教員と一緒に考える学習スタイルが特徴です。大学進学を目指すだけでなく自立した人間となれるよう生徒の可能性を伸ばす指導にも定評があります。

https://chsevent.com/archives/schooldata/12419

猪名川甲英高等学院<通信コース>

山梨県認可の私立高校「駿台甲府高等学校通信制課程」のサポート校である猪名川甲英高等学院は高校卒業を目指すだけでなく、様々な活動や体験を通じて進路選択の幅が広がるようメリハリのある指導を行っています。

 https://chsevent.com/archives/schooldata/11992

西宮甲英高等学院<通信コース>

学校での教科書を使った勉強だけでなく専門学校や企業と連携した授業や様々な体験を通じて、自分にできることや目標を見つけていき、将来の可能性・選択肢を広げられる学びをモットーとしたサポート校です。

https://chsevent.com/archives/schooldata/11990

まとめ

通信制高校から大学へ進学するのは簡単ではありません。
通信制高校の大学進学率は18.0%と低く、大学を目指すには計画性と自主性を持って勉強に取り組まなければいけません。しかし、1人で勉強をするのは限界があります。学校選びのポイントやご紹介した通信制高校・サポート校の特徴を確認して、大学進学に必要なサポートが得られる学校への入学を考えてみましょう。ホームページや資料請求で学校の情報を調べるだけでなく、学校に直接、聞いてみてはいかがでしょうか。

通信制高校へ行こうでは、合同個別相談会を開催しています。相談会にはご紹介した高校・サポート校以外の学校も参加しています。理想の学校と出会えるよう是非、相談会に足をお運びください。